本当に頼れる開業支援業者の選び方
ここからは、歯科医院の開業支援を行っている業者を紹介するとともに、選び方について説明していきます。
重要なのはワンストップで頼めるサービスの幅広さ
開業支援を行っているさまざまな業者を見てみると、その本業は多岐にわたっていることがわかります。
各々のメリット(○)・デメリット(×)は以下の通りです。
- 歯科医院や病院、クリニックなどを専門とした経営コンサルタント会社
(開業支援業者の中で一番多いのがこの業種です。)
○:開業計画、事業計画の面では頼れる存在。開業後も相談しやすい。
×:物件の取り扱いや必要機器の購入などは、業者紹介となるため選択肢の自由がない。 - 開業、運営に必要な歯科機器を販売する医療機器販売会社
○:機器の購入、リースなどの選択肢が多く、多種多様な商品から選ぶことができる。内装工事などの連携もされていることが多い。
×:開業サポート業務や、代行業務などの実績が業者によってまちまち。 - 物件を多数取り扱っている不動産会社
○:診療圏の調査信頼度では一番。他の業種では取り扱わない物件を持っていることもある。
×:開業サポート業務やコンサルティングまでは行わないことが多い。医療機器入手なども、提携業者のみで選択肢が狭い。 - 税務関係や各種届け出などの公的機関に強い税理士事務所
○:資金繰りや開業計画などについて、税務の面からアドバイスをくれるため、資金面で安心感がある。
×:物件、内装工事、医療機器の入手は提携業者となり、選択肢が少ない。
どれも一長一短ありますが、私が一番お勧めするのは2.の医療機器販売会社です。歯科医院開業において、一番重要なのはどのような機器をいくらで導入するか。これによって、開業に必要な投資資金の総額も大きく左右されます。
機能が充実していて価格が張る機器から、必要最低限の機能のみで比較的手の届きやすい価格の機器まで、幅広い選択ができたほうがいいですよね。予算と見比べながら、今後のためにも無理のない資金繰りをしたいものです。
医療機器販売会社は、コンサルティング面で不安を感じる方も多いようですが、コンサルティング業、物件紹介、内装工事など、開業に必要な全てのサービスを提供しているところもあります。
歯科医院の開業は非常に忙しいものです。様々な作業をワンステップで頼める業者など、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
開業後のサポート&実績は必須チェックポイント
歯科医院は開業して終わりではありません。3~4年で経営不振に陥る医院が多いことからもわかるように、開業後の経営サポートはもはや必須といえるでしょう。特に、担当歯科医が1人だけでその他は助手ばかりという医院では、第三者のサポート力が重要となってきます。
経営と診療、この2つを1人でこなしていくことは、かなり負担が大きいため、苦労することでしょう。開業時にサポートしてくれた業者が引き続き経営支援をしてくれたら、これほど心強いことはありません。
そのためにも、必ずチェックしていただきたいのが支援実績です。実績が多ければ多いほど、業者はさまざまなケースを知っているため、より具体的で的確なアドバイスが受けることができます。
開業支援業者を選ぶ際には、開業後のことまで考え、サポートシステムや実績にも注目しましょう。